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四柱命式の生まれ日の干支のうち、「干」が表示される箇所を「日干」とい
います。
日干は、「我思う故に我有り」と思うことのできる箇所であり、人間の魂を代弁
し精神の拠るところであり、精神気力の存するところであります。かつ、
① 本能。
② 能力。
③ 幸福の度合い。
④ 種々の人間関係。
など、その人自身の内面を外に表明する出口のような箇所であり、月支の
「用」に対して「体」を任じるところであります。
つまり、その人の全人格の主催者であり顔そのものであります。
よって、日干のエネルギーの強い弱いは、すぐさま精神気力に直結していて、
その人が社会生活を営む上でかけがえのない原動力になるところであります。
ここで、日干を「体」とし、月支通変星を「用」とするという言葉がでましたが、こ
れら「体」と「用」との関係について、若干補足説明させていただきます。
四柱命式全体を一つのオーケストラと考えてください。
オーケストラがわれわれを感動させるような素晴らしい音楽を提供できるのは、
優秀な指揮者とそれを演奏する優れた管弦楽者がいるからであります。
日干である「体」と月支通変星である「用」をオーケストラにたとえますと、指揮
者が「体」であり、管弦楽者が「用」となります。
四柱推命学では、この体のエネルギーと用のエネルギーが強く、バランスが取れ
ているのを最吉としています。
このため、指揮者がいくら有能であってタクトを振っても、それに拍子を合わせ
ることのできないような演奏者の集まりでは、人を感動させるような音楽は提
供できません。
また、演奏者がいくら有能な技術を持っていても、指揮者がそれを引き出すだ
けの技量を持っていないと、宝の持ち腐れのようになってしまいます。
したがって、素晴らしい演奏は、指揮者である「体」と演奏者である「用」がとも
に優秀であってはじめて感動させることができるものです。
ここで表現している「優秀」と言いますのが、エネルギーの強さのことであります。
「体」と「用」の関係が少しはご理解できましたでしょうか。
四柱命式の生まれ日の干支のうち、「支」が表示される箇所を日支といい
ます。
日支はその人の心理的内面とか、その人自身の内部であるとします。
また、その人の配偶者がおさまるポジションともなっており、さきほど説明しました
月支についで大切なポジションで、あなたの運勢を左右するポジションの一つ
であります。
四柱推命学では日支に出る通変星でもって、配偶者の性質や出身を問うだ
けでなく、その通変星の体と用に及ぼす影響によって、配偶者が命式にとっ
てどういう働きをするかを推理します。
たとえば、日支に出ている通変星が四柱命式にたいして喜神になると喜びは
大きく、もし、忌神になるようであれば、害は深く、不幸は長く続くものと推測さ
れます。
日支は日干と同一の柱にあって自分自身と一体のものでありますので、離
れようとしても離れられず、あるいは離そうとしても離れられないものであり、そ
の影響は吉であっても凶であっても、長く続くとみられるのです。
このように、日支の配偶者の宮が吉作用をするか、凶作用をするかで、生涯
の家庭的な幸不幸に直結するものですから、夫婦の縁とは宿世の縁といわれ
るゆえんであります。
日支はまた、その人の奥深い深層心理とか運命に深くかかわる部分であり、
できるだけ日支は平穏な状態が良いところから、できれば月支と日支の支合と
か半会しているような状態がよく、冲や刑は地支が状態が騒がしすぎて、あま
り好ましい姿ではありません。
なお、日支が吉作用をするとか凶作用をするといいますのは、日支が一般に
言われる吉神とか凶神ということではなく、あくまで日支の通変星が四柱命式
にたいして良い働きをするかどうかでありますので、誤解のないようお願いしま
す。
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